評価替事務の今後のあり方を考える ~ Vol.5
2025.03.27
VOL.05 コンピュータ処理の一元化
固定資産評価においては、少なくとも画地計算から課税明細・納付書作成までの作業は既に電算化されている。
しかしながら、これら一連の作業については内部処理あり、外部委託ありと様々である。
また、内部処理をするに当たっても独自にプログラムを開発する市町村もあれば、パッケージ・プログラムを購入してそれに手を加えて使用している等、対応・処理の仕方は様々である。
そのため、税制改正が行われるたびにプログラムの変更を余儀なくされ、全国3,200余の市町村の担当者が個々に悩むことになり、膨大な費用と時間を費やしているのが実情である。
したがって、この部分についても、自治省なり外郭団体である資産評価システム研究センター等が基本フォーマットを開発し、それをソフト会社に示して各市町村に販売させるようにすれば、各市町村は税制改正の度に購入し、それに従って入力すれば済むことになるため、開発や変更の手間が省け、かつ全国的にもデータのやり取りが可能となる。
また、それだけでなく、評価上昇割合・総評価見込額等の調査も簡単に出来るようになり、人的・時間的・財政的コストの節減は計り知れないものになると思われる。
税制改正が行われる度に、条例の改正や改正点と評価上の適用関係のチェック等、市町村の事務量は増大しており、また評価替時期の担当者は、増大する事務量と限られた短い時間の中で間違いなくこれを処理しなければな らないというストレスに悩まされながら、超過勤務で辛うじて対応しているというのが現状である。
これらの現状から脱却するためにも、行財政改革の上からも、また究極的には納税者の利益のためにも、自治省の大英断を望みたい。
固定資産評価においては、少なくとも画地計算から課税明細・納付書作成までの作業は既に電算化されている。
しかしながら、これら一連の作業については内部処理あり、外部委託ありと様々である。
また、内部処理をするに当たっても独自にプログラムを開発する市町村もあれば、パッケージ・プログラムを購入してそれに手を加えて使用している等、対応・処理の仕方は様々である。
そのため、税制改正が行われるたびにプログラムの変更を余儀なくされ、全国3,200余の市町村の担当者が個々に悩むことになり、膨大な費用と時間を費やしているのが実情である。
したがって、この部分についても、自治省なり外郭団体である資産評価システム研究センター等が基本フォーマットを開発し、それをソフト会社に示して各市町村に販売させるようにすれば、各市町村は税制改正の度に購入し、それに従って入力すれば済むことになるため、開発や変更の手間が省け、かつ全国的にもデータのやり取りが可能となる。
また、それだけでなく、評価上昇割合・総評価見込額等の調査も簡単に出来るようになり、人的・時間的・財政的コストの節減は計り知れないものになると思われる。
税制改正が行われる度に、条例の改正や改正点と評価上の適用関係のチェック等、市町村の事務量は増大しており、また評価替時期の担当者は、増大する事務量と限られた短い時間の中で間違いなくこれを処理しなければな らないというストレスに悩まされながら、超過勤務で辛うじて対応しているというのが現状である。
これらの現状から脱却するためにも、行財政改革の上からも、また究極的には納税者の利益のためにも、自治省の大英断を望みたい。
評価替事務の今後のあり方を考える ~ Vol.4
2025.03.21
VOL.04 評価データの精度管理等
路線価付設のためのデータの測定方法・誤差の取り扱い及び画地データの測定・誤差の取り扱い等について、基本的な技術指針を自治省が主導して定めるべきと考える。
現在は、測定データの取り扱いや精度管理は市町村によっても異なる他、委託を受けた作業機関によっても異なるため、全国各地に固定資産を所有している納税者にとっては理解しにくい面がある。
そのため、評価要因の選定はともかく、当該要因に係わる各種データの測定・精度等について定めた一般的技術指針ともいうべき作業規程があれば、市町村の負担は相当軽くなるものと思われる。
路線価付設のためのデータの測定方法・誤差の取り扱い及び画地データの測定・誤差の取り扱い等について、基本的な技術指針を自治省が主導して定めるべきと考える。
現在は、測定データの取り扱いや精度管理は市町村によっても異なる他、委託を受けた作業機関によっても異なるため、全国各地に固定資産を所有している納税者にとっては理解しにくい面がある。
そのため、評価要因の選定はともかく、当該要因に係わる各種データの測定・精度等について定めた一般的技術指針ともいうべき作業規程があれば、市町村の負担は相当軽くなるものと思われる。
評価替事務の今後のあり方を考える ~ Vol.3
2025.03.13
VOL.03 縦覧期間の延長
同法第415条によれば、『市町村長は、毎年3月1日から3月20日までの間、固定資産課税台帳をその指定する場所において関係者の縦覧に供しなければならない』とされている。
この規定に示すとおり、縦覧期間は僅か20日間であり、この間に自己の財産の課税現況等を全てチェックし、かつ評価のプロセス並びに近隣相互の評価のバランスについてチェックするのは到底不可能である。
この規定は、あえて言えば古き良き時代の「お上のやることに間違いはない」という意識の体現に他ならない。
更に、現実的に、評価年度にあっては3月中の縦覧はほとんど無理である。
また、課税誤りは縦覧期間中にかかわらず随時対応しなければならず、実際そのように対応している市町村も多いと聞いている。
これらの状況を考慮すると、縦覧期間も20日ではなく、少なくとも6ケ月位はあっても良いと考える。
また、縦覧の方法であるが、まず路線価の仮算出を行ってこれを全面公開し、6ケ月間にわたって納税者の申出を受け、もし路線価が不当であれば納税者が関係資料を添付して市町村に申し出るものとし、市町村はこれに相当の理由があれば現地調査・納税者への聴き取り調査・専門家の意見聴取を行い、訂正があれば訂正し、なければ理由を付して納税者に回答するようにすれば、路線価レベルの問題の大半は解決するものと思われる。
同法第415条によれば、『市町村長は、毎年3月1日から3月20日までの間、固定資産課税台帳をその指定する場所において関係者の縦覧に供しなければならない』とされている。
この規定に示すとおり、縦覧期間は僅か20日間であり、この間に自己の財産の課税現況等を全てチェックし、かつ評価のプロセス並びに近隣相互の評価のバランスについてチェックするのは到底不可能である。
この規定は、あえて言えば古き良き時代の「お上のやることに間違いはない」という意識の体現に他ならない。
更に、現実的に、評価年度にあっては3月中の縦覧はほとんど無理である。
また、課税誤りは縦覧期間中にかかわらず随時対応しなければならず、実際そのように対応している市町村も多いと聞いている。
これらの状況を考慮すると、縦覧期間も20日ではなく、少なくとも6ケ月位はあっても良いと考える。
また、縦覧の方法であるが、まず路線価の仮算出を行ってこれを全面公開し、6ケ月間にわたって納税者の申出を受け、もし路線価が不当であれば納税者が関係資料を添付して市町村に申し出るものとし、市町村はこれに相当の理由があれば現地調査・納税者への聴き取り調査・専門家の意見聴取を行い、訂正があれば訂正し、なければ理由を付して納税者に回答するようにすれば、路線価レベルの問題の大半は解決するものと思われる。
評価替事務の今後のあり方を考える ~ Vol.2
2025.03.06
VOL.02 申告主義の部分的採用
地方税法の建前からいうと、評価から課税に至る全てのプロセスについて一方的に市町村が全責任を負うような仕組みとなっているため、 市町村の負担は大きく、それが評価替事務の外部委託に繋がり、巡り巡って納税者の負担となって跳ね返ってくるという悪循環になっている。
ところで、地方税法では小規模宅地の減額の特例等のように、納税者に申告させることができるとの規定がなされている。
しかし、現実には納税者がよく分からないため、課税側が全てチェックしているのが実情である。
したがって、納税者の課税財産である課税客体の現況等について、少なくとも評価替年度毎に申告義務を課すようにすれば、納税者の意識も向上し、自己の財産についてチェックを心掛けるようになり、その結果として現況等の相違による課税誤りも相当減少するものと期待される。
地方税法の建前からいうと、評価から課税に至る全てのプロセスについて一方的に市町村が全責任を負うような仕組みとなっているため、 市町村の負担は大きく、それが評価替事務の外部委託に繋がり、巡り巡って納税者の負担となって跳ね返ってくるという悪循環になっている。
ところで、地方税法では小規模宅地の減額の特例等のように、納税者に申告させることができるとの規定がなされている。
しかし、現実には納税者がよく分からないため、課税側が全てチェックしているのが実情である。
したがって、納税者の課税財産である課税客体の現況等について、少なくとも評価替年度毎に申告義務を課すようにすれば、納税者の意識も向上し、自己の財産についてチェックを心掛けるようになり、その結果として現況等の相違による課税誤りも相当減少するものと期待される。