愚か者と軋み合わない世の中 Vol.2
2020.09.03
VOL.02 やがて来る総監視社会 

 自己の確立に乏しい国民は、社会不安は国の責任と転嫁し、自らの努力によって少しでも解決しようとする気持は少なく、体制の中で権力によって守られる心地良さに身を委ねることになる。

 その行き着く先は独裁国家であるが、グローバル化された国際協調の時代にはそこまで行くことはないと思われる。

 しかし、もっと始末が悪いのは、民主主義の名の下に巧妙に国民を監視し、一部の権力者に都合の良いシステムが作り上げられることである。

 幸い、個人情報保護法があるので国家権力にとって都合の悪い情報はトコトン隠そうとする。

 個人情報保護法は、国民のプライバシーを保護することを名目に作られたが、実は国家権力にとって都合の悪い情報を公開しないことを真の目的としているとしか思えないことがある。

 いずれにしても、個人情報保護法の内容を良く理解していないにも拘わらず個人名が記載されていたら全て同法の対象になると断言する役所の人間や市民にはウンザリする。

 一般市民や地方の役所の人間がこの程度のレベルであるから、国家権力にとってこの法律を恣意的に運用するのは朝飯前である。
 
 気がついたら個人情報を全て握られ、国家権力にとって都合の悪いことは一切できなくなる世の中が来るのかもしれない。

 イヤ、国家権力は本当にそうしたいと願っているのかもしれない。
2020.09.03 16:10 | 固定リンク | 鑑定雑感

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