フラクタル現象とエレベーター相場 Vol.4
2020.12.10
VOL.04 エレベーター相場時代の時点修正 

証券化により地価水準の動きが荒くなったことは否めない。

こういう市場環境の中では、時点修正のあり方について科学的に研究した方が良いのではと考える。

これまで、地価水準は一定のトレンドの中で時点修正率の大きさや求め方に問題はあるものの、それなりの役割を果たしてきたものと考えている。
しかしここ数年の急激な動きを見ると、時点修正は可能なのかという疑念を抱かざるを得ない。

今後、更に乱高下が激しくなったときに、どう対応したらいいのだろうか。

これまでのエスカレーター相場の時代にあって、公示価格の変動率は市場動向を反映してきたものと考えるが、エレベーター相場のように短期間に乱高下するようになると、トレンドを読むことが困難になる。

その結果、変動の変化点を見出すのが困難となり、評価者により大きなブレが生ずる可能性が高くなる。

いずれにしても、後記に紹介する経済物理学の目指すところは、案外我々の盲点かもしれないと思わざるを得ない。
コンピュータの進歩が経済物理学の分野を開拓したことから、これ迄不可能だったことが可能となる時代が来て、鑑定理論の分野に革命を起す日も近いのかもしれないと感じる今日この頃である。
2020.12.10 15:27 | 固定リンク | 鑑定雑感

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