節約は美徳か悪徳か? ― 蜂の萬話と相互律が示唆するもの ― Vol.1
2012.05.11
VOL.01 絶対的なるもの

 鑑定評価の世界も含めて、我々は絶対無二なるものを求めすぎてるのではないだろうか。

 数学・物理・化学などの世界は、一定条件の下では絶対無二の世界が存在すると思われるが、一定の条件が想定外であれば、今回の福島原発事故の二の舞になる。
 社会科学の世界では、数学・物理・化学などの世界のように一定条件を厳密に定義しないで、三段論法的にタラ・レバが異なればまた違った世界が展開する。

 特に鑑定評価の世界では、事例収集・その内容・確認から始まり、評価手法・調整・決定の各段階において数多くのタラ・レバが存在する。
 鑑定ムラ社会でこの数多くのタラ・レバを議論しようとすれば、原子力ムラと同じように無視または村八分になる。
 専門家と称する人間が良く分からないことに目をつぶり、分からないことを分からないとハッキリ言わないのは、専門家の沽券にかかわるとでも思っているのであろうか。
 世の中に数多くの専門家と称する人間がいるが、はたしてどれだけの専門家が分からないことに対し、分からないと言えるのだろうか。

2012.05.11 15:36 | 固定リンク | 鑑定雑感

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